「ホッと一息、その一杯のために」
先日、お客様をお招きして、久しぶりにティータイムを過ごしました。
本当に久しぶりにサンドイッチをちょっぴり丁寧に作り、
スコーンとスイーツは買ってきたものを。笑
お茶を囲む時間は、楽しくて、あっという間。
その中で、ふと話題に上がったのが、
以前どこかで投げかけられた、少しトゲのある言葉でした。
「そんな高価な食器で優雅にお茶なんて良いですね。
王侯貴族じゃあるまいし。」
チクッときたこの言葉。
けれど同時に、私にとっての“ティータイム”とは何かを、
改めて考えるきっかけにもなりました。
確かに、私のショップで扱っている作品たちは、
決して安価なものではありません。
実際、歴史上、王侯貴族に愛用されてきたブランドやデザインも多く存在しますし、
現代においても、ひとつひとつが手作業で生み出されるからこそ、
どうしても高価になってしまいます。
(とはいえ、その昔は白磁の作品ひとつで家が建つと言われたほど。
今は高価とはいえ、頑張れば一庶民の私にも手が届く価格帯のものが、
たくさん存在するようになりました。)
何に資源――お金や時間――を投資したいかは、人それぞれ。
バッグやジュエリー、車に心惹かれる人もいれば、
私のように、家族や大切な人と囲むティータイムや、
毎日の食事の時間に使う道具に、限られた予算を注ぎたい人もいる。
もちろん、どちらも楽しめる人もいて、
それはそれで本当に素敵ですし、
正直、羨ましいなと思うこともあります♡
社会人になった頃から、ひとつひとつ大切に集めてきた器たち。
それは私にとって、かけがえのない宝物であり、
大切な人をお招きしたときに、
その器でお茶を淹れ、ささやかなおもてなしをしたい――
そんな想いの詰まった存在です。
では、「優雅な時間」とは、何なのでしょう。
実は、こんなふうにゆっくりお茶をいただく時間は、
私にとって、何か月ぶりだっただろう……と思うほど。
ティータイムどころか、
日々の食事すら落ち着いて取れない日が続き、
先日などは夫に、
「久しぶりに、あたたかいものを、あたたかいまま食べたいの。
それがお茶漬けでもいいから……!」
と、思わず泣きついてしまいました。
(その後、すぐに熱々のお茶漬けにありつけました。)
切り取る一瞬だけを見ると、
まるでいつも優雅なティータイムを楽しんでいるかのように、
映るかもしれません。
けれどそれは、日常のほんの一コマ。
私にとっては、とっておきのご褒美のような時間なのです。
そして、
日々が大変だからこそ必要な時間、というわけでもないのだと思っています。
毎日が穏やかで、満たされている人がいてもいい。
全力で走ることを少しリタイアして、
今だからこそ、ゆっくりお茶を楽しめる人もいるかもしれません。
今はほんの少し、休憩中の人もいるでしょう。
どんな状況にいる人であっても、
理由を求められることなく、
誰かにジャッジされることもなく、
ただ静かに、心がほどける。
そんな
「ジャッジされない時間」
としてのティータイムが存在するのが、
とてもいいなと思うのです。
そして、その一杯をゆっくり味わう時間や、
そっと寄り添ってくれる茶道具が、
「モノ」以上の何かを与えてくれると感じているからこそ、
ちょっぴり高価でも、確かな価値があると思える作品を、
今日もご紹介し続けているのだと思います。
ホッと一息。
日々、
全力で走っている人も、
穏やかな時間を過ごしている人も、
ホッと一息つく、その瞬間だけは、
みんな一緒に
「ホッと幸せ♡」
であればいいな、と思うのです。
誰かと一緒のティータイムも、
一人だけの、こっそりティータイムも。
どちらも大切な時間です。
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